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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)761 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人奥山八郎同安田重雄同手塚義雄の上告理由第一点について。

論旨は、(イ)原判決は、一方において訴外Dから根瀬部部落に対する本件物件

の引渡が譲渡契約の履行として行われたものでないと認定しながら、他方において

右引渡により被上告人らに対するその所有権移転の効果が発生したと判示するもの

であつて、理由に齟齬があり、(ロ)原判決は、上告人と被上告人らとの間に本件

物件の売買契約が成立した旨を認定判示しているけれども、何時何処で上告人より

その申込をし、何時何処で被上告人らがこれに対する承諾をしたか、またその代金

支払の条件等の内容につき判示するところがないのは、理由に齟齬乃至不備がある

と主張する。

しかし、所論原審の認定は、その前段において、訴外Dを売主とし被上告人らを

買主とする本件物件の売買契約の存在を否定し、その後段において、上告人を売主

とし被上告人らを買主として、上告人の代理人たる右訴外人(但し、同人は本人た

る上告人のためにすることを示さなかつた)と被上告人らとの間に本件物件の売買

契約がなされたとするのであるから、その間何ら矛盾齟齬はなく、また、原審の認

定によれば、上告人は、右訴外人らのすすめに従い、結局本件物件を被上告人らに

売却することとして、昭和二四年五月二日同訴外人をして被上告人らに対し本件物

件を輸送する旨連絡せしめ、翌三日同訴外人に対し、甲第九号証の仕切書を渡して、

本件物件の引渡及び仕切書記載の代金の請求、受領方を委任し、同訴外人を本件物

件取引の代理人としたが、同訴外人は、被上告人らに対し、自己が上告人の代理人

であることを示さないで、根瀬部部落代表者立会の上本件物件を仕切書と照合点検

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して引き渡し、その後被上告人らに対し右代金の支払を求めたというにあり、そし

て右訴外人の行為は商行為の代理行為であつたというのであるから、当時上告人と

被上告人らとの間に本件物件の売買契約がなされた旨の判示として缺けるところは

なく、これにつき、所論のごとき事項を一々詳細に認定判示することは必らずしも

必要ではないから、所論は採用し難い。

同第二点について。

論旨は、原審の認定が、その判示のごとき訴外Dと被上告人らとの間の売買の予

約に基き、被上告人らが本件物件の引渡を受けて、その所有権を取得したというに

あるとすれば、被上告人らの右予約完結の意思表示を必要とするところ、その存在

を認定することなくして、本件物件の売買契約が成立したとする原判決は法律の解

釈、適用を誤つているという。

しかし、原判決は、前論旨について述べたとおり、その判示のごとき事実関係よ

り上告人(その代理人たる訴外D)と被上告人らとの間に本件物件の売買契約の成

立したことを認定しているのであるから、所論は原判示に添わない議論であつて、

採用し得ない。

同第三点について。

論旨は、原判決は、上告人と被上告人らとの間の本件売買契約が解除された旨の

上告人の主張につき判断を遺脱したか、または釈明義務違背の違法があると主張す

る。

しかし、上告人の主張は一審以来上告人と被上告人らとの間の売買契約の成立を

否認するに終始し、所論陳述をもつて右契約が解除された旨の主張であるとは解し

得ず、また、上告人の本件反訴の提起をもつて黙示の右売買契約解除の意思表示で

あるともいい難く(なお、論旨引用の大審院判決は、本件に無関係であるか、また

は、本件と事案を異にし、適切でない)原判決には所論のごとき違法はない。所論

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も採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

選定者の表示

住 所 氏 名 住 所

氏 名

名瀬市根瀬部 七九二番地 武 原 英 哲 名瀬市根瀬部

六五六番地 保 村 ツ ネ

同 所 七一九番地 弁 福 次 郎 同 所

同 番地 奥 純 秀

同 所 同 番地 米 田 ア キ 同 所

七一〇番地 栄 順 吉

同 所 七〇番地 岩 切 友 次 郎 同 所

七二六番地 渋 谷 十 助

同 所 二二六番地 大 恵 直 輝 同 所

八二四番地 森 春 次 郎

同 所 同 番地 大 恵 宇 ユ シ 同 所

七一八番地 鶴 清 熊

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同 所 八二九番地 入 来 ト ミ 同 所

七〇番地 黍 ミ ネ

同 所 七四六番地 植 田 半 熊 同 所

七一六番地 渋 谷 米 重

同 所 七四八番地 加 ク ニ 同 所

七一五番地 穂 積 岩 一

同 所 七九〇番地 長 田 徳 太 郎 同 所

三四番戸 恵 原 正 次 郎

同 所 同 番地 長 田 英 吉 同 所

七三〇番地 伝 元 善

同 所 八一九番地 森 正 治 同 所

同 番地 伝 元 義

同 所 七四〇番地 弁 米 松 同 所

八二九番地 入 来 元 吉

同 所 七五〇番地 堀 口 秀 雄 同 所

八四七番地 賀 川 太 郎 吉

同 所 七五五番地 境 善 市 同 所

八二四番地 屋 義 忠

名瀬市根瀬部 八二四番地 大 山 元 鶴 名瀬市根瀬部

八六九番地 境 豊 忠

同 所 八二二番地 興 富 志 同 所 七

二〇番地ノ二 境 竜 吉

同 所 七八五番地 川 口 孝 義 同 所

八九二番地 穂 積 秀 侃

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同 所 八二八番地 山 下 フ ミ エ 同 所

七五四番地 保 グ リ

同 所 八八八番地 弁 西 熊 同 所

八六〇番地 境 恒 信

同 所 七五番地 入 来 米 千 代 同 所

七七二番地 屋 助 太 郎

同 所 八一九番地 師 玉 キ ク エ 同 所

五八番戸 長 田 清 臣

同 所 八七二番地 本 郷 三 次 同 所

七八四番地 長 田 勝 教

同 所 六六番戸 泉 バ ア 同 所

二七番戸 鶴 長 助

同 所 五七番戸 堀 口 直 熊 同 所

八八九番地 保 与 喜 次

同 所 七二〇番地ノ二 渋 谷 嘉 次 郎 同 所

七四四地 進 直 義

同 所 七九九番地 恵 要 松 同 所

七八八番地 森 英 一

同 所 八八八番地 興 一 熊 同 所

七八六番地 清 正 伝 熊

同 所 八八九番地 保 福 熊 同 所

七八八番地 中 野 ハ ヤ

同 所 八二八番地 山 下 亀 彦 同 所

七三〇番地 弁 国 吉

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岡 所 八七一番地 鶴 岡 吉 太 郎 同 所

八八三番地 武 原 好 友

同 所 八七〇番地 大 海 文 次 郎 同 所

七二六番地 亀 勝 夫

同 所 八四八番地 興 重 熊 同 所

七二八番地 武 原 秀 次

名瀬市根瀬部八五二番地 岡 村 新 太 郎 名瀬市根瀬部

八九三番地 中 山 鉄 彦

同 所 七七二番地 鶴 重 常 同 所

八七一番地 鶴 岡 清 視

同 所 七二四番地 境 キクチヨ 同 所

七二〇番地 境 正 七

同 所 一〇番戸 行 忠 彦 同 所

八六二番地 山 下 亀 吉

同 所 七八九番地 行 道 吉 同 所

同 番地 山 下 仲 義

同 所 七二二番地 鶴 清 知 同 所

九〇五番地 境 平 治

同 所 七二一番地 川 元 武 千 代 同 所

八四九番地 二 木 ハシヅル

回 所 三八番戸 山 下 アツクワ 同 所

七八三番地 清 正 剛 己

同 所 八〇五番地 保 源 治 同 所

同 番地 田 中 長 勇

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同 所 八〇二番地 鶴 信 義 同 所

同 番地 田 中 山 吉

同 所 八一九番地 松 本 福 丸 同 所

七八五番地 浜 元 ボ ン

同 所 一三番戸 山 下 仲 吉 同 所

八五五番地 穂 積 国 助

同 所 八〇一番地 鶴 ヨ シ 同 所

同 番地 穂 積 一 仁

同 所 四四番戸 大 平 統 祥 同 所

七四七番地 森 源 太 郎

同 所 七二〇番地ノ二 武 原 茂 吉 同 所

四一番地 境 又 吉

同 所 四一番地 境 ツ ネ 同 所

八六六番地 穂 積 安 太 郎

同 所 八六八番地 坂 井 ヨ シ 名瀬市知名瀬

一三二四番地 大 庭 綱 輝

同 所 八六六番地 穂 積 タ ケ 同 所

二二七四番地 森 正 賀

名瀬市知名瀬 一〇九番地 福 長 仲 和 良 名瀬市知名瀬

二二六四番地 屋 元 次 郎

同 所 同 番地 上 畑 秋 信 同 所

二二六四番地 屋 栄 良

同 所 八番地 橋 口 国 義 同 所

四〇番地 加 幸 三

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同 所 二〇四〇番地 重 田 福 才 同 所

二三〇四番地 屋 繁

同 所 二三五八番地 西 前 貞 同 所

同 番地 西 嘉 美 屋

同 所 二三三七番地 柏 千 尋 同 所

二四七八番地 坂 野 茂 祐

同 所 二二六七番地 渡 名 吾 彦 同 所

二三六九番地 恵 常 子

同 所 二三五七番地 境 常 鶴 同 所

二四七八番地 坂 野 直 志

同 所 二三五六番地 豊 島 貞 吉 同 所

同 番地 中 野 金 助

同 所 七八番地 柏 友 助 同 所

同 番地 実 と き

同 所 二四七八番地 西 万 千 代 同 所

七三番地 川 畑 牛 千 代

同 所 二三五一番地 西 加 清 栄 同 所

同 番地 福 長 仲 則

同 所 二三〇四番地 玉 利 繁 吉 同 所

二三〇〇番地 福 長 恒 助

同 所 同 番地 西 加 万 平 同 所

同 番地 屋 と よ

同 所 二三五一番地 西 加 甚 義 同 所

二三番地 籾 寿 美

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同 所 二三八六番地 柏 佐 市 同 所

同 番地 光 馬 過

同 所 二三一七番地 西 安 和 同 所

二三八八番地 森 国 太 郎

同 所 二三八〇番地 恵 整 寿 同 所

二四〇七番地 西 幸 徳

名瀬市知名瀬二四〇七番地 西 和 広 名瀬市知名瀬

二二一九番地 進 シ ナ

同 所 三三番地 市 田 武 憲 同 所

二二四五番地 屋 重 利

回 所 二三六八番地 村 田 貞 太 郎 同 所

二二一七番地 西 安 治

同 所 二三八五番地 柏 権 五 郎 同 所

同 番地 上 原 義 光

同 所 二四〇九番地 屋 久 八 郎 同 所

五三番地 恵 藤 鶴

同 所 二一五五番地 玉 利 吉 政 同 所

三二四五番地 恵 孝

同 所 一四二番地 早 川 タ ミ 同 所

二二四五番地 屋 バ ア

同 所 二二四八番地 西 幸 太 郎 同 所

九九一番地 高 地 友 次 郎

同 所 二二四六番地 市 田 スウチョ 同 所

二二二九番地 入 来 植 正

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同 所 二三四七番地 市 田 福 太 郎 同 所

同 番地 内 山 元 太 郎

同 所 二二八八番地 森 マ シ 同 所

二三番地 志 岐 マ ツ

同 所 同 番地 進 金 松 同 所

二二三五番地 作 田 堅 芳

同 所 二二四八番地 西 嘉 夫 同 所

一三〇〇番地 西 新 五 郎

同 所 二四一五番地 岡 山 信 義 同 所

二七七〇番地 有 吉 隆 重

同 所 六四番地 貴 鉄 也 同 所

二二四一番地 久 保 武 二

同 所 二二一八番地 栄 三 太 郎 同 所

二二四二番地 池 長 市

同 所 六二番地 大 庭 長 熊 同 所

二二八一番地 西 信 夫

同 所 二二二二番地 前 山 政 祐 同 所

二二九三番地 市 田 元 彦

名瀬市知名瀬二二九三番地 市 田 豊 松 名瀬市知名瀬

一二〇番地 進 富 義

同 所 同 番地 永 野 義 盛 同 所

二三〇四番地 徳 田 吉 成

同 所 同 番地 屋 重 二 同 所

二四八番地 前 山 行 次 郎

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同 所 二二八三番地 西 安 広 同 所

二三三五番地 三 五 郎

同 所 一九九八番地 恵 鉄 夫 同 所

二五〇番地 早 川 忠 治

同 所 一九七番地 日 高 福 市 同 所

二三三二番地 恵 休 三

同 所 一九九三番地 恵 寛 政 同 所

二二九四番地 恵 政 国

同 所 二三六九番地 徳 三 雄 同 所

二二二三番地 恵 国 元

同 所 二二〇番地 早 川 長 同 所

一〇〇番地 光 不 二 夫

同 所 二三二九番地 郁 地 文 七 同 所

二四〇六番地 有 吉 秀 夫

同 所 二三〇四番地 作 田 重 同 所

二三二四番地 久 保 茂 英

同 所 一二五六番地 福 長 邦 之 夫 同 所

二二九三番地 市 田 喜 一 郎

同 所 二二八七番地 徳 吉 良 同 所

二二五二番地 進 ツ ネ

同 所 二二二七番地 作 田 直 太 郎 同 所

一〇〇番地 元 政 利

同 所 二三〇四番地 屋 坊 過 同 所

五〇番地 林 八 次

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同 所 一二二一番地 進 シ ゲ 同 所

四五番地 林 万 次

同 所 二二〇三番地 進 重 三 同 所

三一三〇番地 恵 国 次

同 所 四五番地 前 山 時 信 同 所

六八番地 重 田 国 重

名瀬市知名瀬二三二九番地 西 加 万 吉

同 所 五七番地 屋 新 栄

同 所 二四〇八番地 市 田 豊 重

同 所 一三四四番地 杉 山 才 一 郎

同 所 一〇〇番地 光 久 保 栄

同 所 同 番地 市 田 常 夫

同 所 二四二〇番地 玉 利 馬 過

同 所 二二四〇番地 池 タケグリ

同 所 二二四二番地 光 徳 千 代

同 所 二三六九番地 徳 善 栄

同 所 二三五六番地 豊 島 竜 一

同 所 七三番地 福 長 義 則

同 所 二二九二番地 川 畑 栄 助

以 上

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